雪国 vol.38
正直に言います。今年の春はちょっときつかった。
いつまでも寒い、雪が融けない。にっぽん全国桜が開花している中で、時の流れから取り残されたような日々。ああ、雪国って大変、と初めて思った。
ところが、全く突然に春。あっという間に雪が解け、街中が花であふれる。数週間遅れて雪の下から出てきた池では、メダカたちが元気だった。4ヶ月以上も冷たい暗闇でよく頑張ったね!
3メートルの雪の重みにつぶれていた植物は、めきめきと芽を出して色づく。まるで瞬きしている間にやってきたかのような季節の変化。
ウグイスの声を聞きながら山菜を摘み、ああ、ここに暮らしていてよかった、と改めて思う。生ぬるさも、中途半端もない、魔法のような鮮やかさ。雪国って不思議だ!♪