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雪国 vol.58

雪国 vol58

記憶の中にある遠い昔の冬は、白黒写真のように色がなかった。そしていつもシーンと静まり返っていた。雪が、全ての色と音を吸収してしまったかのように。やがて雪が溶けて数ヶ月ぶりに大地が顔を出す時、突然世界が色に満ちあふれたものだった。
「氷に閉ざされた村への贈り物」という美しい副題のついた催しがあった。色のないはずの雪山に、たった一晩だけ光の花畑が出現したのだ。その花畑の向こうに次々と打ち上げられる華麗な花火は、待ち遠しい春への恋心。
この町で知り合ったたくさんの友人たちと誘い合って山に行った。そこでホットワインを飲みながら一緒に分かち合う、幸せの思い出。冬は白黒ではなく、光と笑い声に満ちあふれているのだった。

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